だんぼー

 少し前の話しです。

 ご存知の通り軽井沢学園は浅間山の麓にあるので、10月ともなれば少し肌寒い日が続きます。かと思えば、秋晴れで少し汗ばむ日があったり羽織り物を着ようかと服に迷う時期でもあります。

 

 そんなある日、早番で朝6時半に出勤すると軽井沢学園内はヒンヤリ。築40年近く経つのでどこからかの隙間風のおまけつき。今日はさすがに寒い!そろそろヒーター出すか?と思っていた矢先、一足先に起きてきた子が「イケ(筆者の愛称)!寒い!だんぼー出そ!」と言ってきました。言ってきたその子の姿を見ると半袖、半ズボン!

 

 イケ:「おい、おい、まず暖かい格好しようぜ。」

 子:「大丈夫!暑いから!」

 イケ:「えっ!?今だんぼー出そうって言ったじゃん!?」

 

と、わけのわからない会話を繰り広げたあと長袖、長ズボンに着替えさせ学校へと見送りました。

 

 しかし、今日はさすがに寒い。子どもたちが帰って来る前に「だんぼー」を出しておくかと思った矢先、子どもたちが一足早く帰って来ました。なに!?変則授業で早帰り!?早く「だんぼー」を出さねばと慌てて「だんぼー」を収納してある倉庫の鍵を開けていた時でした。その横を「外行ってきま〜す」と元気よく言って出かける子は朝、妙なやりとりをした子。その姿は半袖、半ズボン。

 

 イケは静かに開けかけた鍵を戻すのでした。                  イケ

 

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